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作者が好き勝手やってる文字の掃き溜め
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お久しぶりです!前回の更新からもうすぐ1ヶ月、主心にいたっては約2ヶ月ぶりですねー…
ここのところ現実が忙しすぎて、というのは言い訳なんですが、そのせいで平日パソコン開けず…

反省会もこれくらいにして本編をば!

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同時刻
同じ空間の、廊下。
といっても人気はなく、唯男女二人が対峙していた。
女は壁に背をつけ、彼女に覆いかぶさるように立つ男を睨みつけている。
赤。と分類される瞳の色は同じはずだというのに、方や憎悪がありありと、方や感情の有無すら読み取れない。
「この間から、なに。」
「つれないなぁ。」
表情と変わらない不機嫌さで彼女が言うも、男は何処吹く風。
「僕に、何をさせる気?」
「君に何かさせる気なんてないよ?」
心外だ、とばかりに肩を竦める。その動作に彼女の苛立ちさらに増したらしい。隠そうともしない舌打ち。

「嘘吐きが台無しだよ。君は嘘吐きにしかなれないのに。」

返されるのはやはり神経を逆撫でする声。抉る言葉。
「、」
息を詰める。
こんな一言に一々反応する自分が恨めしい。と彼女は内心舌打ちする。そんなことをしても前車の轍を踏むだけなので表にはださなかったが。
案の定というべきか、その反応に気をよくしたのかさらに顔を耳元に近づける。
「ねぇ、お願い。ほら、抱いてあげるから。」
「ジョークでももっと気の利いたこと言えないんですか。」
「あはは、いいねぇ。その方が君らしい。
馬鹿みたく虚勢張って、嘘に嘘を重ねて。」
「……」
「まぁ君にとっても悪い話じゃないだろう?好きな男の動向を探るなんて、さ。」
言うだけ言って、男は彼女を解放する。
確認すらせずに。
彼女はその背を見送ることしかできなかった。
 
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