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しかも本編の更新は実に…9ヶ月ぶりとか嘘だろ…
というわけでact5が始まります!
いつにもまして推敲不足orz
act5の方向性がやっとみえてきたのに伴いサブタイ変更しました。(13/06/11)
番外常連の彼女の参入です。
…改めて二つ名打ってるとちゅうにびょうの酷さに投げ出したくなりますね。
お恥ずかしいです。
夢を持てないと嘆くなんてばかなこと。
目を閉じて、まどろみに身をゆだねればいい。
ほら、簡単だろう?
おやすみ、良い夢を
「今日からお世話になります!」
「…………は?」
夕飯の買出しを終え、レイズがドアを開けるとそこには少女。
その第一声に彼がフリーズしたのは言うまでも無い。
ついでに「あ、部屋間違えた?」と一旦ドアを閉め確認したのも不可抗力である。といっても表札なんてものはないのだが。
そして相手のそんな一方的な発言に安易に是と言うほど懐深くもない。
のだが、
「ちょっとセンパーイ、こーんな可愛い女の子を物騒なとこに放り出すとかいいませんよねぇ?」
「大丈夫。ナーシャはいい子だから。」
ゴーイングマイウェイを地で行く居候二人が許してくれなかった。
許すも何も家主はレイズなのだが。
「ってめーら、勝手に決めんな!
まず説明しろ!何がどうしてこうなった。」
「だから、ナーシャが家無いって。」
「だからも何も知らんわ。つーか5W1H。」
「なら家に来ればいいじゃない☆、と。」
「俺ん家なんだけど。」
とりあえず自宅に上がることは許されたものの、堂々巡りの会話に家主の疲労は溜まるばかりだった。
既に件の少女がレイズの家に住むことを前提として好き勝手喋る二人の説明もどきを聞きながら、頭が痛い。帰りたい。あ、家ここだったわ、などと虚無感を襲われつつ現実逃避する。
「あの、」
と、そんな中口を開いたのは当事者であるナーシャだった。先ほどの第一声は嘘かと思うほど謙遜した態度にレイズもその方へ向く。
「わたしはナーシャ・シャルルと申します。突然すいません。
ええと、…働いていたところを追い出されて途方に暮れていたところルナちゃんと再会しまして。それで、相談したらこちらを紹介してくれて。てっきり許可も貰っているものと思っていたのですが……」
項垂れる姿にルナとシアの非難の視線がレイズに向けられる。
シアのは単に楽しんでいる風だったが、ルナは純粋に侮蔑の視線を投げていてレイズとしても居心地が悪い。
しかし、それにもめげずレイズは盛大な溜息を返す。
「……ちょっと待て真顔で嘘吐くの止めろ。信じるやついるから。
というかそれは本名か、クレア?」
呆れを体現したその態度は初対面の人間に対する態度ではない。
そんなレイズに目の前の少女は先ほどまでの殊勝な態度はどこへやら、悪戯っぽく笑った。
「やだなぁ、人を嘘吐き呼ばわりしないでくださいよー。
―憶えていて頂いたようで光栄です。
因みにどっちも本名じゃないって言ったらどうします?『赫人』さん。」
「『嘘吐き兎』だよな?お前がそれを言うか?ぶっちゃけ名前はどうでもいい。」
「相変わらずつれないですね。僕はこんなに君が好きなのに。」
「初対面に笑顔で嫌いって言った人間がなに言ってんだ。」
「第一印象と違ったんですから仕方ないじゃないですか。」
レイズの記憶しているクレアは金髪のロングヘアだったがそれ以外の瞳の色、声色などは目の前の少女ナーシャと何も変わらない。見てすぐに、とは行かずとも会話していれば思い出すくらいにはクレアもといナーシャとの面識もあった。
だがその印象はいいものとは言えないことがその表情からも伺えた。
それはともかく、とナーシャはにこりと飛び切りの笑顔をレイズに向け―
「改めて、今日からお世話になります!
よろしくね?レイズくん。」
そして訪れる再びの硬直。
「は?マジで?」
「マジで。有給であのストーカーから逃げてきました☆」
「…きらっきらの笑顔で言われても困るわ!それその代わりに俺が奴にいびられろと?」
「はい!」
「いい返事なのがうぜぇ!」
ナーシャはともかくクレアとして彼女を知っているレイズとしてはこれ以上何を言っても煙に巻かれるのが目に見えており、ナーシャから見ても彼が折れるのは秒読みだった。
なお、心中で彼女がちょろいなと思ったのは全くの余談であり、レイズは知る由もない。
一方で、
「ストーカーで通じるとか、俺就職先間違えたかな?」
「……がんば。」
「……投げないでよ。むかつくなー。」
そんな微妙な親交を深める居候二人であった。
あとがき
やっと出せた!
ついに狼少年ならぬ兎少女?なナーシャがレイズと出会いました。
ここらへんは詳しく決めていなかったせいで作者も「あるぇ?」な展開となっております。
ここまで積極的な娘とは思ってなかったんだ…()
それではここまで読んでくださりありがとうございました!