喩えば、世界の裏側できみをまもれなかったとして。
それでも今ここで君をあいしてもいいのでしょうか。

そんなニュアンス、曖昧すぎる言葉の中にそれでも俺の不安とか色々、ごちゃごちゃしたものは伝わったようで彼女ははにかみながら微笑んだ。瞑った目から涙が溢れて頬を伝う。
たまらず俺は彼女を抱きしめた。
愛しくて
いとしくて。

擦れ違いは痛みをうんで、焦点のずれが亀裂となった。
それでも、
こういう帰結に辿り着けたのは諦めを選ばなかったからだろうか。

確かめる術は俺にはない。

それでも、
今君がこの腕の中にいて、俺が君を想えているのは一つの答えだと信じたい。

「ありがとう、リーシェ。」
降り積もる想いは喉から出る前に一つの言葉となって彼女へ。

「わたしも。ありがとう、アヅサ。」

返された言葉は温かく、俺は今情けない顔をしてるのだろう。
彼女がわらう。綺麗に。
のばされた手は俺の頬へ添えられた。
それはゆるしで、祈り。

合図のように目をとじる。

そしてゆっくりと影は重なった。



　世界の片隅で片耳借りて
　　(そっと囁いたのは、)







あとがき(弁明)

すみませんでしたっ
…アヅリシェ好きすぎるだろ、私。
ええ好きですとも←

慟哭と独白を見直していて、何故だか生まれたものです。
だからこの話最初の部分がああなるわけです。

二人の、皆さんの幸せを願ってます！

あとがき含め、また書き直すかもしれないです。
暫定扱いにしといてください。