作者が好き勝手やってる文字の掃き溜め
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私はどうもこのタイトルが好きらしいです。
まぁ、今回のに関しては的を得ているからいいかな。
しぶにあげたおだいったー派生のssです。
多少、改変部分があるかもしれないです。というか、しぶでミスってたのをこっちで直しました。
因みにおだいったーの内容は「レイアスは世界が終わる日に抱きしめられて鼻先に照れたような撫でるだけのキスをするでしょう」でした。
これはあくまでパラレルです。本編の彼らとは性格が多少異なります。
あと、途中にすてきすぎる挿絵がありますが、相互させていただいてるゆにさんが描いてくれたものを私が強奪して掲載許可を頂いたものです。
わたしの 世界が 終わる日は
あなたと別れの日なのです
その部屋の中に広がるのは、
鼻にくる薬のにおいと綺麗すぎるしろいいろ。
その空間に、ぽつりとある一つの黒。
わたしの、最愛のひと。
いつもは空を見ているか、…最近では唯固いベッドの上に静かに横たわっている彼が、
今日は私を出迎えるようにそこに腰掛けてこちらを見ていた。
体を起こすのもつらいだろうに、そうする意味をわたしは理解していた。
「今日?」
「ああ。」
悲しみはない。
愛しさだけ。
わたしは彼の膝に乗り、顔を両手で包む。
彼はわたしを抱きしめる。
その力があまりに弱くて、わたしの手は震えた。
「大丈夫。」
そうやって彼はわらう。
手の震えは簡単に治まってしまった。
その単純さにわたしもわらう。
わたしは、彼の鼻先に触れるだけのキスを落とした。
彼はくすぐったそうにはにかんで目を閉じる。
ふわりとわたしの体が浮いた。
彼がさも軽々と抱き上げていた。
そんなはずはないのに。
そんな力は、もう、
「大丈夫。」
また君がいう。
「大丈夫。」
そういってわたしにくちづける。
彼の顔を濡らすのがわたしの涙だと気づいた。
「ごめんな。
……ありがとう。」
「大丈夫。」
今度はわたしがいう。

すると君は微笑んで、それから―
*
「病院で、とかほんと何考えてるんですかね。」
「これでまーた変な噂たったよなぁ。」
「マスコミも随分五月蠅いし……」
「院長はどうするつもりやら…」
看護士に新人の医者、研修医。古参のやつらは事情を知る者が多いから煩いのはそんな連中。
「おい、お前ら」
「っ!お疲れさまです!」
「外もうるせぇのに中からぐだぐだ喚くな」
俺如きの威光で黙るくらいならハナから喋るな。
「……誰?」
「ばっか、お前。院長の息子だろ。」
ほら、効かないやつだっているくらいだ。勝手にいってろ馬鹿共が。
病院内で死人が出た。
それは何ら珍しいことではない。
ましてこんな大病院なら日常ですらある、は言い過ぎだろうか。
ただここに居る以上、死因は病死のはずで。
今回騒ぎになっているのはその死因が原因だった。
簡単な話が自殺。
しかも患者とその恋人との、心中。
そら恰好の話題だろう。ましてここは大病院だ。
マスコミはスキャンダルを狙ってる。
まぁ、すぐに静かになるだろう。
死んだふたりには相手以外家族はいないのだから。
そこには死んだ、という事実があるだけで真実は一向に形を成さないだろう。
俺すら、推測しかできない。
「死ぬにしたって、もっと楽な方法あったろうになぁ」
飛び降りなんて、汚くて醜くて苦しいだけだろうに。
「……どうか、」
安らかに、仕合わせに
なんて、あいつらには苦しいだけなのだろうか。
それでも、
主治医としてではなく、あいつらの友人として、
思わずにはいられない。
安らかな、幸せな、最期であったことを。
「…あの、阿呆ども…」
不器用で、世界にふたりしかいないと絶望して安心してた可哀想なふたりに。
無神論者の医者が、祈ってやろう。
あとがき
アスタリスク部分を境にアース、イルネス視点となっております。
なにこれひどい。
共感性をもとめられないという…
病人が本編主人公格のレイズ、恋人がそのまんまアース、主治医はイルネス、モブ共はナーシャとかシアとか本編未登場のフィリとかでいいんじゃないでしょうか(投げた
だらだらとしぶのあとがきがくっそ長かったんでこっちは短くしたい所存です。
脳内BGMがバックホーンの「美しい名前」でした。
曲とストーリーは違いますが。
そのせいかイルネスの最後の部分に歌詞がお邪魔してます。
以上、連作になっちゃったどうしようもない人たちのどうしようもないお話 第一弾でした。
ここまで読んでくださりありがとうございました!
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まぁ、今回のに関しては的を得ているからいいかな。
しぶにあげたおだいったー派生のssです。
多少、改変部分があるかもしれないです。というか、しぶでミスってたのをこっちで直しました。
因みにおだいったーの内容は「レイアスは世界が終わる日に抱きしめられて鼻先に照れたような撫でるだけのキスをするでしょう」でした。
これはあくまでパラレルです。本編の彼らとは性格が多少異なります。
あと、途中にすてきすぎる挿絵がありますが、相互させていただいてるゆにさんが描いてくれたものを私が強奪して掲載許可を頂いたものです。
わたしの 世界が 終わる日は
あなたと別れの日なのです
その部屋の中に広がるのは、
鼻にくる薬のにおいと綺麗すぎるしろいいろ。
その空間に、ぽつりとある一つの黒。
わたしの、最愛のひと。
いつもは空を見ているか、…最近では唯固いベッドの上に静かに横たわっている彼が、
今日は私を出迎えるようにそこに腰掛けてこちらを見ていた。
体を起こすのもつらいだろうに、そうする意味をわたしは理解していた。
「今日?」
「ああ。」
悲しみはない。
愛しさだけ。
わたしは彼の膝に乗り、顔を両手で包む。
彼はわたしを抱きしめる。
その力があまりに弱くて、わたしの手は震えた。
「大丈夫。」
そうやって彼はわらう。
手の震えは簡単に治まってしまった。
その単純さにわたしもわらう。
わたしは、彼の鼻先に触れるだけのキスを落とした。
彼はくすぐったそうにはにかんで目を閉じる。
ふわりとわたしの体が浮いた。
彼がさも軽々と抱き上げていた。
そんなはずはないのに。
そんな力は、もう、
「大丈夫。」
また君がいう。
「大丈夫。」
そういってわたしにくちづける。
彼の顔を濡らすのがわたしの涙だと気づいた。
「ごめんな。
……ありがとう。」
「大丈夫。」
今度はわたしがいう。
すると君は微笑んで、それから―
*
「病院で、とかほんと何考えてるんですかね。」
「これでまーた変な噂たったよなぁ。」
「マスコミも随分五月蠅いし……」
「院長はどうするつもりやら…」
看護士に新人の医者、研修医。古参のやつらは事情を知る者が多いから煩いのはそんな連中。
「おい、お前ら」
「っ!お疲れさまです!」
「外もうるせぇのに中からぐだぐだ喚くな」
俺如きの威光で黙るくらいならハナから喋るな。
「……誰?」
「ばっか、お前。院長の息子だろ。」
ほら、効かないやつだっているくらいだ。勝手にいってろ馬鹿共が。
病院内で死人が出た。
それは何ら珍しいことではない。
ましてこんな大病院なら日常ですらある、は言い過ぎだろうか。
ただここに居る以上、死因は病死のはずで。
今回騒ぎになっているのはその死因が原因だった。
簡単な話が自殺。
しかも患者とその恋人との、心中。
そら恰好の話題だろう。ましてここは大病院だ。
マスコミはスキャンダルを狙ってる。
まぁ、すぐに静かになるだろう。
死んだふたりには相手以外家族はいないのだから。
そこには死んだ、という事実があるだけで真実は一向に形を成さないだろう。
俺すら、推測しかできない。
「死ぬにしたって、もっと楽な方法あったろうになぁ」
飛び降りなんて、汚くて醜くて苦しいだけだろうに。
「……どうか、」
安らかに、仕合わせに
なんて、あいつらには苦しいだけなのだろうか。
それでも、
主治医としてではなく、あいつらの友人として、
思わずにはいられない。
安らかな、幸せな、最期であったことを。
「…あの、阿呆ども…」
不器用で、世界にふたりしかいないと絶望して安心してた可哀想なふたりに。
無神論者の医者が、祈ってやろう。
あとがき
アスタリスク部分を境にアース、イルネス視点となっております。
なにこれひどい。
共感性をもとめられないという…
病人が本編主人公格のレイズ、恋人がそのまんまアース、主治医はイルネス、モブ共はナーシャとかシアとか本編未登場のフィリとかでいいんじゃないでしょうか(投げた
だらだらとしぶのあとがきがくっそ長かったんでこっちは短くしたい所存です。
脳内BGMがバックホーンの「美しい名前」でした。
曲とストーリーは違いますが。
そのせいかイルネスの最後の部分に歌詞がお邪魔してます。
以上、連作になっちゃったどうしようもない人たちのどうしようもないお話 第一弾でした。
ここまで読んでくださりありがとうございました!
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